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クインシー・ジョーンズにとっては時代がちょうどいい方向に動いた。ジャズはフュージョンのようなポップな傾向を強め、あらゆる音楽要素を貪欲に吸収し始めた。黒人大衆音楽の世界ではマーヴィン・ゲイやスティービー・ワンダーが歴史的名作を連発し、より精神的に深い作品が好まれるようになった。クインシー・ジョーンズは、ハービー・ハンコックやボブ・ジェイムス等のジャズ界の一流どころを起用しながら、レオン・ウェアやミリー・リパートンのようなソウル界の新しい潮流に乗ったヴォーカリストを採用して、時代の空気感をこの一枚に見事に写し取った。
クインシー・ジョーンズのセンスが、この一枚から時代と共振しだしたのだ。
Producer: Quincy Jones, Ray Brown
1974年