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本作は独特の超絶スキャット唱法が魅力のシンガー、アル・ジャロウのメジャーデビュー作。翌年の“Glow”はポップな方向の曲が多くなったが、この作品は、1975年という時代を反映したニューソウル的な香りが強く出ている。彼は宗教活動にも熱心だったので、社会意識も高く、『ウイ・ガット・バイ』はアル・ジャロウの内面が最もよく出た作品だと想像される。
ジャズ・ヴォーカリストの範疇で語られることが多いアル・ジャロウだが、このアルバムに関してはかなりソウルフル。全曲彼のヴォーカルワークが堪能でき、そつなくこなしている。この何でもそつなく出来る器用さが、彼の最大の長所であり、弱点でもあるのかもしれない。
ストリングスとホーンセクションのアレンジ、キーボードでDavid Grusin(デイヴ・グルーシン)参加。
Producer: Al Schmitt
1975年