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ソウル&ファンク大辞典

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Marvin Gaye / LET’S GET IT ON

ポップスターとしての頂点を極めた作品

マーヴィン・ゲイ Let's Get It On,
Marvin Gay, 1973
社会的なメッセージを込めた“What’s Going On”から一転して、セックスをテーマにしたこの“Let’s Get It On”。まるで安物のロックンローラーのような「一発やろうぜ」というタイトルの内容からして、“What’s Going On”を作ったアーティストと同一人物とは思えないが、60年代にはセックスシンボルとして女性を熱狂させたマーヴィン・ゲイなら自然の流れとも言える。当然、過去のモータウン時代の単なる焼き直しではなく、音楽的完成度も非常に高く、“What’s…”を通過したアーティストならでは作品に仕上がっている。

肉体を表現した作品だと1976年の“I Want You”もあるが、“I Want You”の方が“What’s Going On”に近い清廉さを感じる。“Let's Get It On”は“I Want You”よりもリラックスした感じが出ており、時代は逆行するが、“Let’s...”の作風は、80年代の代表曲“Sexual Healing”にも共通する。

このアルバムを一言で表すと、ポップスターとしてのマーヴィン・ゲイの最も良質な作品ということに尽きる。

Producer: Ed Townsend, Marvin Gaye
1973年



Let's Get It On - Marvin Gaye
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