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このアルバムの聴きどころはやっぱりリズム。曲によって細かく正確に刻んだり、粘ったりと変化をつけるHarvey Mason(ハーヴィー・メイソン)のドラムに、靄のように絡みつくBill Summers(ビル・サマーズ)のパーカッション。そして音数を少なく要所だけを抑えてグルーヴを加速させるPaul Jackson(ポール・ジャクソン)のベース。メロディー以外のハービー・ハンコックのキーボードも打楽器のように激しい。
表層を流れるハービーとBennie Maupin(ベニー・モウピン)のメロディーがなければ、ジャズには聞こえないかもしれない。ファンクやロックであり、“Sly”のなんて途中からはドラムンベースのようにも変化する。
このハービー・ハンコックが好きな人なら、よりファンク色を強めた翌年の“Thrust”もオススメ。
ちなみにジャケットデザインを手がけたのは60年代のサンフランシスコで爆発したサイケデリック文化の渦中で、数々の名作ポスターを製作したVictor Moscoso(ヴィクター・モスコソ)。
Producer: David Rubinson, Herbie Hancock
1973年