ヒップホップを経験した時代からみた、永遠に完成しないソウル&ファンクの大辞典。
Otis Blue,追悼の意味があったのか、サム・クックのカバー曲が“Change Gonna Come”、“Shake”、“Wonderful World”と、ソウルの聖典を受け継ぐかのごとくオーティスのアルバムとしては最大の3曲も収録されている。そして、どれもオーティス自身の曲のように消化されており、自信に満ち溢れ見事な追悼作となっている。自作の“Ole Man Trouble”、“Respect”、“I’ve Been Loving You Too Long(この曲はジェリー・バトラーとの共作)”は現在ではソウルクラシックの大定番。サム・クック以外のカバー曲は、ローリングストーンズの「サティスファクション」から、B.B.キングの“Rock Me Baby”、テンプテーションズの「マイ・ガール」と非常に幅広いが、全てオーティス節でまとめられている。
ソウル・ミュージックはオーティス・レディングにより早くも完成の域に達した。オーティス以後は個々のアーティストの繊細な表現の世界に突入したといえる。このクラスのアーティストになると、語るのがおこがましい気がしてくる。必要最低限のサウンドで、多様性もあり、これ以上付け足すものが何もない完璧な作品。
Producer: Jim Stewart
1965年