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ソウル&ファンク大辞典

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Rolling Stones / STICKY FINGERS

未だに謎が残るストーンズのマッスル・ショールズ録音

ローリングストーンズ Sticky Fingers,
Rolling Stones, 1971
映画「黄金のメロディ マッスル・ショールズ」に出演していたローリングストーンズ。彼らがサザンソウルの聖地マッスル・ショールズで録音した作品が収録されているのが、この「スティキー・フィンガーズ」。

ローリングストーンズが訪れたのは1969年のこと。この地をソウルのメッカにしたRick Hall(リック・ホール)のフェイム・スタジオではなく、そこから独立したハウスバンド、Swampers(スワンパーズ:ジミー・ジョンソン、ロジャー・ホーキンス、デイヴィッド・フード、バリー・ベケット)のメンバーが経営するマッスル・ショールズ・サウンドだった。そこは元棺桶工場で、スタジオのすぐ横には墓場があった。当時は、まだ独立したばかりで十分な機材もなく、ヒット曲もほとんどなかったにも関わらず、ストーンズはここで録音をすることを決めた。

録音期間はたったの3日。ストーンズのメンバーの準備不足もあって、最初は何のグルーブを生むこともできなかったが、スタッフは辛抱強く、いつでも録音ができる体制で待っていた。また資金不足で本数が限られたマイクの位置を工夫する等して、グルーブを生み出すアイデアをしぼった。

最初に完成したのが、Mississippi Fred McDowell(ミシシッピ・フレッド・マクダウエル)のデルタブルースが原曲の“You Gotta Move”。南部の偉大なミュージシャンに敬意を払ったことで、音楽の神は彼らのもとへ降りてきた。神の心をつかんでしまえば後は、順調だった。こうしてストーンズを代表する名作“Brown Sugar”と“Wild Horses”もこのスタジオから生まれた。

「ワイルド・ホーセズ」のミックのヴォーカルは、南部のスワンプな雰囲気を出すために、わざと割れ気味に録音されたといわれているが、本当はスタジオの機材の調子が悪かっただけらしい。ミックは音質にクレームを付けていたが、「これはモニターの具合が悪いだけで、テープには関係ないから」と説得したという。

ローリングストーンズの歴史的なマッスル・ショールズ録音はこの3曲だけだ。“Sister Morphine”を除く「スティッキー・フィンガーズ」の残りの曲は、ミック・ジャガーの英国の邸宅で録音されている。また、スワンパーズは演奏をしていない。地元の人間が録音に加わったのは、たまたま現場に来ていたJim Dickinson(ジム・ディキンソン)だけだ。彼は「ワイルド・ホーセズ」でピアノを弾いている。

実は「スティッキー・フィンガーズ」に使われたマッスル・ショールズ録音の3曲は、最終的に差し替えられて、ボツになったという説もある。真実は分からないが、いずれにしてもマッスル・ショールズから刺激を受け、ローリング・ストーンズの代表作のひとつが生まれたことだけは間違いない。

Producer: Jimmy Miller
1971年



Wild Horses - Rolling Stones
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