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本作『ソウルフル・ストラット』からはタイトル曲がビルボード・ホット100で3位のスーパーヒットを飛ばしている。この曲は元々バーバラ・アクリンが“Am I the Same Girl”としてレコーディングしたものだが、なぜかカール・デイヴィスの決断により、ヴォーカルをカットし、ヤング・ホルト・アンリミテッドのインスト曲として先行リリースされる。そして、さらに謎なのがエルディ・ヤングもレッド・ホルトもこの曲のレコーディングには関わっていないという噂だ。さらにヴォーカルの代わりに入れられたピアノもヤング・ホルト・アンリミテッドのピアニストKen Chaney(ケン・チェイニー。彼はこの後Awakeningを結成)ではなく、別人物が弾いているらしい。つまりこの曲は、事実上ヤング・ホルト・アンリミテッドの名を借りたBrunswick(ブランズウィック)のプロデューサー&スタジオ・ミュージシャンの作品なのかもしれない。
当の本人のヤング・ホルト・アンリミテッドが『ソウルフル・ストラット』についてどう感じていたのかは不明だが、この時期のカール・デイヴィスのセンスは文句のつけようがなく、結果としてはソウル史に残るインストアルバムが完成した。
Producer: Carl Davis, Eugene Record
1968年