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本作はそんなシカゴソウルの裏方が、ウィリー・ヘンダーソン&ソウル・エクスポロージョンズとして主役になった貴重な作品。
1曲目の“Soulful Football”から、裏方ならではの緻密なサウンド重視のご機嫌なビートを聴かせてくれる。全体を通してのメッセージ性は特にないが、音を楽しむことに重点を置いており、DJにとって使い勝手のいい内容になっている。
職人だけあって駄作がないところはさすが。収録曲で最も有名なのはアニメ上のポップスバンドArchies(アーチーズ)の“Sugar Sugar”のカバーだろう。この何の変哲も無いポップソングを、極上のシカゴソウルに仕立て上げている。
タイロン・デイヴィスの“Can I Change My Mind”のカバーも秀悦。オリジナルもウィリー・ヘンダーソンがプロデュースを手掛けているが、タイロン・デイヴィスのヴォーカル無しでも充分成立させているところはすごい。
シカゴソウルの一歩向こう側に存在する隠れた名作。
Producer: Carl Davis, Willie Henderson
1970年