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ソウル&ファンク大辞典

ソウル・クラシックスの大辞典を構築中! スマホ対応なので出先でもどうぞ。

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J.B.'s / HUSTLE WITH SPEED

元祖レアグルーブ界のカリスマのレアな珍ファンク

JB's Hustle With Speed,
J.B.'s, 1975
Gil Scott-Heronのところで、同じような理由を書いたが、J.B.'sも皆が好きな初期の方が、インパクトも勢いもあり、トゲトゲしさがかっこいいが、75年の本作には、そのトゲを一旦内側に隠しつつも、油断するといつ刺されるかわからないという緊張感がある。

最大の魅力は、初期には無いヴァーチャルなファンク・サウンドだ。近未来的なイメージもするそのファンクネスはA1に顕著に出ている。A1 “(It's Not The Express) It's the J.B.'s Monorail”の曲名のように、エクスプレスやトレインじゃなくて、モノレールというのが、ミソ。汗を表面に出さない彼等の音も、別のバンドだと思えば、こんなにクールなサウンドもめったに無い。A3 “All Aboard The Soul Funky Train”(こっちは「トレイン」)、B1 “Thank You For Letting Me Be Myself And You Be Yours”のような従来の音に近い曲もあるが、このアルバムからベスト・トラックを選ぶならやはり、A1、A2 “Here We Come, Here We Go, Here We Are”、A4 “Transmograpfication”のストイックなヴァーチャル・ファンク。

きっとこのアルバムがJ.B.'sの中でイマイチ受けが悪いのは、汗臭さが無いのと、アルバムタイトルに「ハッスル」』なんて入れてしまったばかりに、ヴァン・マッコイとダブるためだろうか(確かに、時代に敏感だよ、的なところが数カ所あって、思わず笑ってしまうが)。

念のため言っておきますが、J.B.'sの他のアルバムもほぼ全部必聴ですので、あしからず。

Producer: Charles Bobbi & Don Love
1975年



(It's Not The Express) It's the J.B.'s Monorail
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