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ソウル&ファンク大辞典

ヒップホップを経験した時代からみた、永遠に完成しないソウル&ファンクの大辞典。

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James Brown / REVOLUTION OF THE MIND

ファンクの神の全盛期の姿を記録したライヴ音源

ジェイムズ・ブラウン Revolution of the Mind,
James Brown,
1971
ジェームス・ブラウンを語るとき、絶対に忘れることができないのが、彼のライヴ・パフォーマンスだろう。この“Revolution of the Mind”は、彼の絶頂期のライヴアルバムであり、ファンクの次元を誰も到達していないレベルにまで高めた時期の記録である。収録曲はそのままファンクの歴史であり、ベストセレクションともいえる内容のものだ。会場のセレクトも完璧。彼がファンクの高天原から天孫降臨したことを宣言し、これまでに何度も神懸かったパフォーマンスを見せた第二のホームグラウンドともいえる聖地ニューヨークのアポロシアターだからだ。

バックの演奏ももちろん完璧。Bobby Byrd(ボビー・バード)との掛け合いや、Fred Wesley(フレッド・ウェズリー)率いるこの時期のJ.B’sに文句をつける人などいないはずだ。

ファンク・ミュージックの偉大な点は、神性と世俗を分けることなく自然に溶け込ませ、楽譜には記せないグルーヴという神のヴァイブレーションをそのDNAに宿したことだろう。そしてジェームス・ブラウンほど猥雑ともいえるエンターテイメント性と、神聖ともいえるほどのファンクの高みを両立したアーティストは、恐らくいない。西田幾多郎が残した言葉「世界は罪をもちながらに美である」を地で行くのがジェームス・ブラウンだ。彼こそがキング・オブ・キングであり、20世紀以降の音楽界のゼウスともいえる。

神のヴァイブレーションを体感するための注意点はひとつだけ。爆音で鳴らすことだ。

Producer: James Brown
1971年



Sex Machine - James Brown
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