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一曲目はJames Brown(ジェームス・ブラウン)の“Ain’t It Funky Now”。かなりオリジナルに忠実なプレーだが、ジェームス・ブラウンのバージョンがライブの時に威力を発揮するような曲なので、グラント・グリーン版の方がスタジオ収録の曲としては完成度が高い。Public Enemy(パブリック・エナミー)の“Gotta Do What I Gotta Do”やWu-Tang Clan(ウータン・クラン)の“Gravel Pit”で、グリーンの“Ain’t It Funky Now”がサンプリングされている。
2曲目“Ease Back”はMeters(ミーターズ)のカバー。リズムの揺れは原曲に近いが、メロディーはグリーンのギターが前面に出て、かなりジャジー。続く“It’s Your Thing”はIsley Brothers(アイズレー・ブラザーズ)初期の代表曲。タイトなIdris Muhammad(アイドリス・ムハマッド)のドラムとRonnie Foster(ロニー・フォスター)のオルガンがカッコいい。4曲目の“Love on a Two-Way Street”はMoments(モーメンツ)のバラード。次のKool & the Gang(クール&ザ・ギャング)の“Let the Music Take Your Mind”でもアイドリス・ムハマッドのドラムが冴えている。ラストはStylistics(スタイリスティックス)の“Betcha by Golly Wow”でソウルフルに締めている。
グラント・グリーンは1976年にCTI傘下のソウル系アーティストが所属するKuduから同系統の“The Main Attraction”を出しているが、時代は遡ってもブルーノート時代のファンキーサウンドの方が、より現代的な気がする。