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オリジナルのモーメンツは、デビューシングル発表後にニュージャージーのStang Records(スタング)と契約する。アルバム制作も決まり、飛躍しようとしていた矢先に、メンバー二人のドラッグ問題が発覚、途中からグッドマンとブラウンが加入している。つまり、この作品のモーメンツは二通りのメンバーで構成されている。アルバムジャケットでしなだれている3人は、オリジナルではない方(有名な方)のモーメンツだ。
今ならきっとこうした企画はボツになってしまうだろうが、当時はかなり緩かったので、コスト削減のために使えるものは使って、足りない部分はキャラクターが似た新メンバーをあてて、このアルバムを完成させたのだろう。すでに“Not On…”がヒットしていたので、ビジネスチャンスを逃さないように、プロデューサーのシルヴィア・ロビンソンが大胆かつケチケチな決断に踏み切ったに違いない。
こんなドタバタ状態で制作されたにもかかわらず、この作品の評価は非常に高い。スウィートソウルとは人生のドタバタ劇のほろ苦さを表現しているからだろうか…(そんなわけはない)。
Producer: Larry Roberts, Sylvia Robinson
1969年