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ソウル&ファンク大辞典

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Gil Scott-Heron & Brian Jackson / WINTER IN AMERICA

春が遠いアメリカ社会を憂いた黒い詩篇

ギルスコットヘロン Winter in America,
Gil Scott-Heron &
Brian Jackson, 1974
プロデューサーBob Thiele(ボブ・シール)の影響力が強いFlying Dutchman Records(フライング・ダッチマン)から、アーティストに大きな裁量を与えたStrata-East(ストラタ・イースト)に移籍。相棒との連名で初めてリリースされたギル・スコット・ヘロン&ブライアン・ジャクソンの“Winter in America”。彼らの代表作である“The Bottle”がヒットしたこともありセールス的には大成功だったが、他の作品と比べて非常にしぶ〜い内容。

ダンスフロア向けの曲は『ザ・ボトル』ぐらいで、他は徹底的なまでにジャジーかつブルージーな作品が並んでいる。ブラックパワーの隆盛で、60年代後半からはジャズの世界でもファンク系のアーティストが一大勢力となっていたが、それも落ち着きマーヴィン・ゲイやスティービー・ワンダーのような内面を深く掘り下げるアーティストが登場した影響もあるのだろう。

このアルバムでは、ギル・スコット・ヘロンの武器である「詩」に特に力を入れている。ギル・スコット・ヘロンの言葉を活かすようにブライアン・ジャクソンが音楽面を支え、質の高い作品を作り上げた。デビューアルバムでも、元祖ラップのような攻撃的な詩とパーカッションだけの曲を発表していたが、時代とともに少しずつ変化し、音楽的に円熟した姿を見せている。

ギル・スコット・ヘロンの真髄が凝縮された名作。

Producer: Gil Scott-Heron, Brian Jackson, Jose Willams
1974年



Peace Go With You, Brother (As-Salaam-Alaikum) - Gil Scott-Heron & Brian Jackson
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