ソウル・クラシックスの大辞典を構築中! スマホ対応なので出先でもどうぞ。
胡散臭い経歴そのままのようなサウンドがこの“For Sweet People From Sweet Charles”。曲間には必ずセクシーな一言が入り、曲もどことなくニセモノ臭さが漂うのだが、音の作りは非常にゴージャス(なのに全体的にはなぜかチープなイメージ)で、メローな曲からポップな曲、ファンキーな曲とJB’sがらみとは思えないほど幅広い。しかも、どの曲も趣があっていい。もしこの趣味の悪さを意図的にやっているのだとすれば、相当のツワモノに違いない。
スウィート・チャールズの歌は、カーティス・メイフィールドを思わせるようなハイトーン・ヴォイスで、うまくはないが味がある。
完全なるオリジナリティには欠けているのだが、ソウルマニアならどの曲も十分楽しめる懐の深い作品。食べ物に例えるなら、豆腐餻かくさやのようなサウンド。
リリースはPeople Records(ピープル)なので、クレジットにはジェームス・ブラウンやフレッド・ウェズリーの名もあるが、音はピープル的でもなければ、JBやアレサでもないので要注意。
Producer: James Brown
1974年