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ロイ・エアーズは60年台後半、Herbie Mann(ハービー・マン)のバンドで活動していた。そのせいか、ひとつのジャンルに執着せず、どんなものでも柔軟に取り込む貪欲さは、ハービー・マンと共通している。
ファンク・サイドではA2 “Henceforth”とB1 “Red Black & Green”が抜群に良く、2曲とも70年代を代表するジャズファンクの名曲。珍しくオルガンを大胆に使ったB3 “Rhythms of Your Mind”もかなりワイルド(ということはピアノはハリー・ウィテカーか?)。
ロイ・エアーズの代名詞ともいえるぬるま湯的グルーヴでは、B2 “Cocoa Butter”が気持ちいい。メロウな曲としては、アレサ・フランクリンの曲を大胆にアレンジしたA3 “Day Dreaming”がロイ・エアーズならではの味が出ている。
ビル・ウィザーズの名曲“Ain’t No Sunshine”とテンプテーションズ“Papa Was a Rolling Stone”のカバーもあり、選曲は完全にソウルのアーティト。それがロイ・エアーズの手にかかると、何ともいえないユビキタスな音に仕上がるから不思議だ。
Producer: Jerry Schoenbaum
1973年