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1974年にはSam Dees(サム・ディーズ)作の正統派ソウル“Cry to Me”のヒットを出しているが、ロリータ・ハロウェイが本領を発揮しだすのは、Salsoul Records(サルソウル)傘下でNorman Harris(ノーマン・ハリス)のレーベルGold Mind(ゴールド・マインド)と契約してから。最初のシングル“Worn Out Broken Heart(1976年)”は、これもサム・ディーズの作品で明らかに“Cry to Me”の2匹目のドジョウを狙ったものだったが、注目を集めたのはB面の“Dreamin’”だった。この曲以降、ロレッタ・ハロウェイにはダンスフロアの女王のイメージがつき、“Hit And Run”、“Love Sensation”、Salsoul Orchestra(サルソウル・オーケストラ)の“Run Away”等の名曲を残すようになった。
ロレッタ・ハロウェイが最も注目を浴びたのは、彼女自身の作品ではない。1989年、イタリアのハウス・ユニットBlack Box(ブラック・ボックス)の大ヒット曲“Ride on Time”に、彼女の“Love Sensation”が無断で使用されたことによってだった。裁判でハロウェイ側が勝利して事態は収まるが、ラッキーなことに「ライド・オン・タイム」のヒットによって、ロレッタ・ハロウェイには「ハウスの女王」の肩書きも加えられた。
その後もデジタルな音にグルーヴを与える彼女のゴスペル・フィーリング溢れる歌声は、様々なアーティストにサンプリングされ続けた。