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ウェストバージニア州生まれのミムズは幼少の頃から教会で歌い、ゴスペルやドゥーワップのグループで経験を積んでいく。そして活動の拠点をニューヨークに移したことで、チャンスが巡ってきた。新たに結成したGarnet Mimms and the Enchanters(ガーネット・ミムズ&ザ・エンチャンターズ)が放ったヒットがこの『クライ・ベイビー』だったのだ。ゴスペル仕込みの彼の歌は、まさしくディープソウルであり、まだオーティス・レディングが脚光をあびる前のことである。つまりサム・クックとともに、ガーネット・ミムズがディープソウルの時代の幕開けを告げたといっても言い過ぎではない。
続いて出したJerry Butler and the Impressions(ジェリー・バトラー&ジ・インプレッションズ)の“For Your Precious Love”と“Baby Don’t You Weep”もヒット。翌年にはソロになり、再び名曲“I’ll Take Good Care of You”を残している。
サム・クックやオーティス・レディングと並べて語られることは少ないが、彼の存在なしでは、ソウルの時代到来が遅れていたかもしれない。