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70年代後期のフュージョンのような技術重視にも偏りすぎず、かといって王道ジャズとは違い、ポップさと曲の美しさが絶妙なバランスでブレンドされているところが素晴らしい。やはりナシメントの天使のような歌声や曲なしでは、この作品はあり得ない。
オススメはミルトン・ナシメント作の曲すべて。エスペランサ・スポルディングがカバーしたA1“Ponta de Areia”でいきなり心を奪われ、前半のピークを“Miracle of the Fishes”で迎える。後半では“Lilia”の緊張感溢れる演奏にシビレる。
ハービー・ハンコックの透明感溢れるピアノや、天国へ導くようなアイアート・モレイラのパーカッションも、作者の意図を完全に汲み取っているようで、凄いとしか言いようがない。
数多くのリーダー作を残しているウェイン・ショーターだが、彼の最もいいところは、周りの人間の力量を引き出すところであり、そういった意味では、史上最強のサイドマンといえるかもしれない。
Producer: Jim Price, Nedra Neal
1974年