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Laura Nyro(ローラ・ニーロ)の“Gonna Take a Miracle”で名演を残していたものの、それまで自分たちの曲ではヒット作に恵まれていなかったラベル。ブラック・ミュージックというよりも、ファンク・ロックに近い彼女たちのスタイルは、一部のマニアだけに愛される存在であった。
『ナイトバーズ』でラベルを見事に覚醒させたのは、ニュー・オーリンズの職人アラン・トゥーサン。ラベルのバックバンドの協力のもと、ミーターズも演奏に参加している。彼女たちの味であるファンキーさを残しつつ、オーソドックスなソウルのフォーマットを導入した。もろニュー・オーリンズ風にしなかったのが勝因かもしれない。
聞き所はやはりニュー・オーリンズの娼婦を描いた『レディマーマレード』。曲は当然トゥーサンかと思いきや、実は意外にもフォー・シーズンズのBob Crewe(ボブ・クルー)とその相棒Kenny Nolan(ケニー・ノーラン)の白人コンビ。クルーの体験を歌にしたらしい。宇宙からやってきたマルディグラの女王のような衣装も注目を集めた。
またソウルバラードをポップにまとめたA4 “It Took a Long Time”や、Nona Hendryx(ノーナ・ヘンドリックス)作曲のB5 “You Turn Me On”では、ソウル・シンガーとしてのパティ・ラベルの才能も開花した。
Producer: Allen Toussaint
1974年