ヒップホップを経験した時代からみた、永遠に完成しないソウル&ファンクの大辞典。
Life, Love And Faith,「熱量」と書いたが、プレイヤーとしてのアラン・トゥーサンは、それほど熱くない。それにもかかわらずニューオーリンズという土地のグルーヴが溢れ強烈に感じさせてくれるところが、彼の魅力であり、クレオール文化の魔力でもある。一曲目の“Victims of the Darkness”からそれは最大限に発揮されている。とにかくこのアルバムには、細部に至ってニューオーリンズ臭がプンプンに漂っているのだ。
時代錯誤とも思えるB1 “Soul Sister”で始まるB面は、アラン・トゥーサンのファンだけではなくニューオーリンズの沼地にハマったファンなら涙無くして聞けないはず。アリゲーターがウヨウヨいるミシシッピ川流域の泥沼のように、一度ハマればもう脱出不可能。しかし、物には順序が大切なので、まずA面から聞くことをオススメ。その方が感動が倍増することは間違いなし。
Meters(ミーターズ)の前身バンド時代からの付き合いであるギターLeo Nocentelli(レオ・ノセンテリ)、ベースGeorge Porter Jr.(ジョージ・ポーター・ジュニア)、ドラムJoseph Modeliste(ジョセフ・モデリスト)も参加。
アラン・トゥーサンはこの土地の音楽を世界中に知らしめた音楽家であり、本作はニューオーリンズの全てが詰まっているような高品質な作品。
Producer: Allen Toussaint
1972年