ソウル・クラシックスの大辞典を構築中! スマホ対応なので出先でもどうぞ。
70年代に入り、ジャズ系レーベルCTI傘下のKuduに移籍。Kuduはソウルフルな作品を手がけていたので、エスター・フィリップスの本作も非常に暖かなソウル&ファンクになっている。アレンジはJB’sのPee Wee Ellis(ピー・ウィー・エリス)。パーカッションに同レーベルのAirto Moreira(アイアート・モレイラ)、ギターにCornell Dupree(コーネル・デュプリー)とEric Gale(エリック・ゲイル)、キーボードRichard Tee(リチャード・ティー)、ドラムBernard Purdie(バーナード・パーディ)、その他にもストリングスやホーンセクションと豪華な顔ぶれが支えている。
捨て曲なしの堅い内容で、渋い曲に心を惹かれるが、やや意外にも思えるGil Scott-Heron(ギル・スコット・ヘロン)“Home Is Where The Hatred Is”のこなし方が見事。ちなみにタイトル曲と“Sweet Touch of Love”は、Allen Toussaint(アラン・トゥーサン)の曲。
このアルバムが発表された1971年、エスター・フィリップスはグラミー賞のベスト女性R&Bヴォーカル・パフォーマンス部門でノミネートされたが、最優秀賞はアレサ・フランクリンが獲得した。しかし、アレサは最優秀にふさわしいのはエスター・フィリップスであると語り、トロフィーを手渡して讃えたと言われている。
Producer: Creed Taylor
1971年