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この作品の直前にスティービー・ワンダーは、Minnie Riperton(ミニー・リパートン)の名作“Perfect Angel”のプロデュースをしており、シリータの作品でもその成功体験を活かそうとしたらしい。『パーフェクト・エンジェル』と同じく、いわゆる「ソウル臭さ」はあまり感じないが、サウンドはまさしくスティーヴィー・ワンダー。70年代中期のスティーヴィーの作品のように曲間があいまいで、コンセプトアルバムのような作りになっている。シリータやミニー・リパートンのヴォーカルはソウルという規格に収まりきらないからこそ、逆に多くの人の心を惹きつけるのかもしれない。“Perfect Angel”と“Stevie Wonder Presents Syreeta”はまさしく姉妹のような作品で、その頃のスティービー・ワンダーの大名作でいわゆる3部作“Talking Book”、“Innvervisions”、“Fulfillingness’ First Finale”は親戚のような存在だといえるだろう。
個人的な好みでは、“Cause We’ve Ended As Lovers”から始まるB面が素晴らしいと思うが、曲のパワーでいうとA面の“Spinnin’ And Spinnin’”と“Heavy Day”か。
バックヴォーカルでミニー・リパートンとDenice Williams(デニース・ウィリアムス)が参加している。70年代女性スウィートソウルを代表する3人が共演しているということになる。
Producer: Stevie Wonder
1974年