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ソウル&ファンク大辞典

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Milton Wright / FRIENDS AND BUDDIES

マイアミソウル版家内制手工業

ミルトン・ライト Friends and Buddies,
Milton Wright, 1975
微妙なラインを絶妙についてくるミルトン・ライトの“Friends and Buddies”。ある人にとっては涙腺大崩壊で唯一無二の一枚になるのに、ある人にとっては軽すぎてスルーされてしまいそうな作品でもある。それでもマイアミソウルの裏名盤として誉れ高い作品。

ミルトン・ライトの妹は、当時すでにソウル界の売れっ子だったベティ・ライト。リリースはベティも所属した地元マイアミTK傘下のAlston Records(アルストン)。「妹の七光」でアルバム・デビューにこぎつけた感じもしないではないが、内容がいいのでここは目を瞑ろう。そしてベティもパーカッションとバックヴォーカルで参加。その他にも兄弟では、フィリップがリードギター、ジャネットもコーラスで参加しており、家族総出の協力体制だ。さらにTimmy Thomas(ティミー・トーマス)とLatimore(ラティモア)もピアノで参加している。

家族総出だからというわけではないだろうが、サウンドは非常に温かい。同時代のスティービー・ワンダーのようなテイストも感じるが(“The Silence That You Keep”のミドルの上げ具合はもろスティービー)、時代的にフュージュンやサザンロックの影響と、若干のディスコの要素も感じる。今なら何の問題もないだろうが、この多様さこそが当時のソウルファンには受けなかった原因かもしれない。

収録曲では“Keep It Up”が圧倒的に有名だが、どの曲もレベルが高く、全てミルトン・ライトが手がけている。

Producer: Willie Clarke
1975年



My Ol' Lady - Milton Wright
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