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ソウル&ファンク大辞典

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Sun Ra / SPACE IS THE PLACE

音楽界広しといえども、土星出身のミュージシャンは彼だけ

サン・ラ Space Is the Place,
Sun Ra, 1973
本人によると土星出身のジャズ・ピアニスト兼詩人兼哲学者のサン・ラー。土星人なので制作意欲は人並み以上で、残したアルバムは100は軽く突破しているうえに、初期の多くが自主制作なので、もはやカウント不可能。また、アフロと宇宙・未来を結びつけた概念『アフロフューチャリズム』の提唱者のひとりでもある。1970年代以降のブラックミュージック界に、この概念は深く浸透しており、George Clinton(ジョージ・クリントン)は、もろに影響を受けまくりで、宇宙船に乗ってやってくる逸話は、アフロフューチャリズムそのものである。

土星からやってきたものの、名前の由来はエジプト神話の太陽神ラーからつけたらしい(彼によると、この名前が本名で、他の名前が仮名)。この辺りを考えると、アース・ウインド&ファイアの一連の大ヒット作のアルバムジャケットや衣装は、サン・ラーの概念そのものともいえる。

奇々怪々な彼の作品群の中でも比較的メジャーなアルバムがこの『スペース・イズ・ザ・プレイス』。タイトルやアルバムジャケットからして、サン・ラーを代表する作品であり、幅広い音楽性からも、彼の人生を統括しているような気もする。アヴァンギャルド・ジャズの文脈で語られることが多いが、女性ヴォーカルを導入するなど、親しみやすいアレンジもされており、ジャズに興味のない人でも十分楽しめる作品。深淵な「アフロフューチャリズム」の世界へと繋がる正門の役割も果たす最高の一枚。

Producer: Alton Abraham, Ed Michel
1973年



Space Is the Place - Sun Ra
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