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一曲目のタイトル曲のドラム&ベースの絡みを聞いただけで、この作品の凄さが確信できる。重なるホーンやエレピが不穏な雰囲気を醸し出し、最高の70年代ジャズファンクのヴァイブスを味わえるが、盛り上がったところで曲が終わってしまうため、放置プレイにあったような感覚にも襲われる。
しかし続きがあった。続く“Sounds from the Village”こそ、このアルバムで最もファンキーな曲。フィル・ラネリンのトロンボーンとRalph Armstrong(ラルフ・アームストロング)のエレキギターがミスマッチな感じで面白い。このラルフ・アームストロングは本来ベーシストで、このアルバムでも何曲かベースを担当しているが、この曲だけハードでアグレッシブなギターを弾いている。
A3 “Wife”やA4 “For the Children”で聞ける彼の歌声は、ちょっとChet Baker(チェット・ベイカー)を思わせるような哀愁を感じさせる。彼の吹くトロンボーンは、その歌声にも似ている。
こういう音と出会いことができるから、何回無駄足を踏んでも、ジャズのチェックを怠ることができない。
Producer: Bud Spangler
1976年