ソウル・クラシックスの大辞典を構築中! スマホ対応なので出先でもどうぞ。
このアルバムのオージェイズのサウンドは、いわゆる「フィリーソウル」と言われて思い浮かぶものとは少し違う曲も多い(邦題からして、どちらかというとシカゴかニューヨークといった感じでフィリー感が全くない)。“Love Train”のような典型的なフィリーものもあるが、代表曲の“Back Stabbers”やアルバム全体の雰囲気は、不穏なニューソウルの香りが強くする。
プロデュースはもちろんギャンブル&ハフ。レオン・ハフはピアノも弾いている。そしてBunny Sigler(バニー・シグラー)も3曲プロデュースを担当。アレンジにはBobby Martin(ボビー・マーティン)、Norman Harris(ノーマン・ハリス。ギターも担当)、Ronnie Baker(ロニー・ベイカー。ベースも担当)、Thom Bell(トム・ベル)。ドラムはEarl Young(アール・ヤング)、ヴィブラフォンはVince Montana(ヴィンス・モンタナ)。レコーディングはシグマ・サウンド・スタジオとフィリーソウルの名作の条件をすべてクリア。
オージェイズ特有の熱いヴォーカル・パフォーマンスから、余裕ある大人のソウルまでこの一枚で十分堪能できる。名実ともにソウル史のターニングポイントとなった重要作。
Producer: Gamble-Huff, Bunny Sigler
1972年