ヒップホップを経験した時代からみた、永遠に完成しないソウル&ファンクの大辞典。
Swiss Movement,このアルバムの魅力が凝縮されている曲といえば1曲目の“Compared to What”につきるだろう。この曲はEugene McDaniels(ユージン・マクダニエルズ)がRoberta Flack(ロバータ・フラック)のデビュー作のために書いたもので(プロデューサーのジョエル・ドーンはその両方に関与)、その後もあらゆるミュージシャンがカバーしている。その中でも熱さにおいてはレス・マッキャンとエディ・ハリスのこのバージョンが圧倒的ではないだろうか。こんなにソウルフルな声を持っているなら、ライブだし、あと2、3曲は歌ってほしいところ。
レス・マッキャンのピアノ&ヴォーカルと人気テナーサックス奏者エディ・ハリスとの掛け合いも熱い。ふたりが共演したモントルー・ジャズ・フェスティバルにおける、このライブアルバムは、なんとスケジュールの都合が合わず、リハーサルなしで録音されたらしい。それでも、こんな楽しくレベルの高い演奏ができるのは、やはりジャズ畑で育った人たちの底力だろう。
Producer: Nesuhi Ertegun, Joel Dorn
1969年