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とはいえ曲はジャズの範疇を軽く飛び出し、ビートルズの『ヘイ・ジュード』のフレーズが飛び出すタイトル曲に始まり、スティービー・ワンダーの“My Cherie Amour”や、アレサ・フランクリンもカバーしたバート・バカラック&ハル・デヴィッドの“I Say a Little Prayer”、そしてジョン・コルトレーンのトリビュート曲と幅広く、ローランド・カーク流のアメリカ音楽図鑑のよう。その姿勢は、カテゴライズされることを嫌う現代のアーティストとも共通する。
レコーディングは、スタジオ録音のA面とニューポート・ジャズ・フェスティバル・ライヴを収録したB面の2部構成。ともすれば散漫になりそうな内容だが、ローランド・カークの手にかかると、これが最高のストリート・ジャズになり、音楽好きなら誰でも楽しめる。
ローランド・カークは、このアルバムでもサックス数種、フルート、ゴング、ホイッスル、ヴォーカルと大活躍。オススメはゴスペルやアフロなテイストのA1 “Volunteered Slavery”と続く“Spirits Up Above”。お得意の鼻フルートとスキャットが炸裂するB3 “One Ton”とB5 “Three for the Festival”も最高!
Producer: Joel Dorn
1969年