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ソウル&ファンク大辞典

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Cleveland Eaton / HALF AND HALF

「お客様は神様です」的なプロのジャズ師

クリーヴランド・イートン Half and Half,
Cleveland Eaton,
1973
Ramsey Lewis Trio(ラムゼイ・ルイス・トリオ)での活動が有名なジャズベーシストのクリーヴランド・イートン。60年代から精力的な活動をしていた彼がようやく出すことができた1973年の初ソロアルバム。リリースはなんとギャンブル&ハフのレーベルGambleから。そのせいか、Stylistics(スタイリスティックス)の“Betcha By Golly Wow”、“People Make the World Goround”のカバーまで披露している。その他にもAreatha Franklin(アレサ・フランクリン)の“Day Dreaming”やWar(ウォー)の“Slipping into Darkness”、Luther Ingram(ルーサー・イングラム)の“Missing You”等、ソウルの名曲を多数カバー。浅田真央かビールのようなアルバムタイトル『ハーフ・アンド・ハーフ』とは、ジャズとソウル(もしくはアートとエンタメ)が半分半分という意味か?

多くのカバーソングが収録されている中、最も光っているのがクリーヴランド・イートンのオリジナル曲 A1 “Keep It Funky”。このアルバムの中で最も攻めたジャズファンク。

芸術家であることと、プロであることは、両立が難しく、概念的には反発し合っているともいえる。彼はアーティストの自己満足だけで作品を作るつもりはなかったようだ。ラムゼイ・ルイス・トリオの頃からとても楽しそうにプレイしていたが、裏ジャケットにも「皆さんに楽しんでもらうために作りました」とわざわざ書いている。楽しむ、というのは彼にとって一種の哲学のようだ。

都会の空を奇妙なケンタウロス的な半身半獣が飛んでいる趣味の悪いジャケットデザインも意味不明で楽しい。

1973年



Keep It Funky - Cleveland Eaton
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