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ピッグバッグの起源は、ポップ・グループの残党が興したわけではなく、イギリス西部(ブリストルの北東)の街、チェルトナムのファッション学校に通う学生Chris Hamlin(クリス・ハムリン)が旧友等に声をかけ、結成したバンドが母体。ジャム・セッションをよくしていたというから、当初からジャズの影響は受けていたのかもしれない。
徐々にメンバーも増え、バンドとしてまとまってきたときに、ポップ・グループのベーシスト、Simon Underwood(サイモン・アンダーウッド)が脱退したというニュースを聞き、ポップ・グループの地元であるブリストルまでデモテープを持って車で向かい、本人に直談判して、加入のオファーをしたという。
ところが驚くことに全くの無名バンドのオファーを、サイモンは受け入れ、その上、彼はY Recordsの創業者Dick O’Dellまで紹介してくれ、ディックがマネージャーを務めていたThe Slits(スリッツ)のサポートが決定。ライヴ翌日にはレコーディングも決まり、この時点で正式にピッグバッグは誕生した。ちなみにバンド名はクリスがいつも持っていたボロボロの(おそらく豚革の)バッグが由来らしい。
Yレコードのポップ・グループやスリッツと同様、アフロやダブ的なアプローチは残しつつ、よりジャズファンク的なサウンドを追求したピッグバッグは、“Papa’s Got…”以外にも、“Getting Up”や“Brazil Nuts”等、今でもクラブで通用する曲を多く残している。