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まず最初は1979年の“Street Life”に収録されているタイトル曲『ストリート・ライフ』。Randy Crawford(ランディ・クロフォード)をフィーチャーしたこの都会的な曲はジャズチャートで12週間首位を取り、彼女にとっても出世作となった。タランティーノの「ジャッキー・ブラウン」でも使用された。
もうひとつは1980年の“Rhapsody and Blues”の一曲目“Soul Shadows”。この渋い曲のゲストヴォーカルはBill Withers(ビル・ウィザース)。ウィザースは同じ年にGrover Washington, Jr.(グローバー・ワシントン・ジュニア)の“Just the Two of Us”もヒットさせているが、クルセーダーズの『ソウル・シャドウズ』も、これに似たタイプの曲で、ビル・ウィザースならではの、しなやかないい味を出している。
このゲストヴォーカルを迎えるスタイルは、クルセイダーズの恒例となり、Joe Cooker(ジョー・コッカー)等も歌っているが、上記のふたり程は良くない。
クルセイダーズ自身の歌声が聴けるものとしては、1976年の“Those Southern Knights”に収録されている“Keep That Same Old Feeling”も名曲だ。音は典型的なクルセイダーズ・サウンドだが、少しのヴォーカルが入るだけで雰囲気が随分変わる。
現在の音楽シーンでも、ジャズ寄りのメロウなサウンドに、ソウルフルなヴォーカルを載せるというスタイルは生き続けており、クルセイダーズはそういった意味では、パイオニアのひとつといえるかもしれない。