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アル・グリーンの高校時代の友人であり、彼の超初期の作品を手がけたPalmer James(パルマー・ジェイムス)の支援を受けて、『ポジティヴ・ネガティヴ』のレコーディングは1969年に始まった。だが、すぐに資金が尽きてしまい、しばらく塩漬けになっていたらしい。その後、多少の微調整を経てようやく1976年にリリースされた。これではプロモーションにかける費用もなかっただろうから、幻の作品となるのは必然だったかもしれない。
だがこの『ポジティヴ・ネガティヴ』に収録されている曲は、どれも素晴らしい(ジャケット・デザインは指名手配犯のポスターのようだが…)。カーティスやシャイライツのようなシカゴ系のしっとりとしたサウンドで、同時代の有名アーティストに比べて円熟もしている。しかも1969年に開始したプロジェクトということを考えると、相当先見の明もある。
キャリアの始まりはアル・グリーンのようで、才能はカーティス・メイフィールドのようだったのに、お金の神様に縁がなかったため、スターの座は逃してしまった。
Producer: Tommy McGee
1976年