ヒップホップを経験した時代からみた、永遠に完成しないソウル&ファンクの大辞典。
I Just Can't Help Myself,しかし、このアルバムで唯一のカバー曲、デューク・エリントンの“Satin Doll”から様相が一転し、テリー・キャリア劇場が開幕する。ここからはジャズ、ソウル、ブルース、ゴスペル、フォーク、スピリチュアルな世界を複雑にミックスさせた彼にしか出せない味を堪能できる。伝統的な音楽をベースにしながらも、独自の世界を切り開いたテリー・キャリアは、ソウル史の中でも独自のポジションを築いた稀有な存在だ。
優しさ溢れる前半の3曲がある分、テリー・キャリアの作品としては、最も親しみやすいアルバムかもしれない。もし、まだテリー・キャリアを聞いたことがないのなら、このアルバムから聞いてその深みにハマっていくのがいいだろう。
Producer: Charles Stepney, Larry Wade, Terry Callier
1973年