ヒップホップを経験した時代からみた、永遠に完成しないソウル&ファンクの大辞典。
Some Shppes to Come,スティーヴ・グロスマンにとって初のリーダー作がこの“Some Shapes to Come”。メンバーは後にStome Alliance(ストーン・アライアンス)を結成することになるDon Alias(ドン・アライアス:ドラム)とGene Perla(ジーン・パーラ:ベース)に加えて、スペーシーなプレイで異彩を放つJan Hammer(ヤン・ハマー:キーボード)も参加している。リズム隊がアフロ・キューバン系の有機的なジャズ・ファンクをプレイしているの対して、ヤン・ハマーの音はひたすらジャズ・ロック的な未来感をプラスしており、この作品の強烈なアクセントになっている。
このアルバムの特徴として、最初から最後まで一貫して攻めまくっていることが挙げられる。「やがてくる何らかの形」というタイトルにふさわしく、新しい時代のジャズを作ろうとする意欲が感じられ、今聞いても古びた感じはしない。それはきっと1959年にOrnette Coleman(オーネット・コールマン)が“The Shape of Jazz to Come”でジャズ界に新風を吹き込んだように、ピークを超えつつあった70年代ジャズにスティーヴ・グロスマンが意識改革をもたらそうとしたのかもしれない。
ジャズ・ピアニストのRon Thomas(ロン・トーマス)は、「個人的傑作ジャズ・アルバムのトップ10に入る」と、この“Some Shapes to Come”を絶賛している。
Producer: Gene Perla
1974年