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ビリー・コブハムに負けない位、弾きまくっているのがキーボードのJan Hammer(ヤン・ハマー)と、ギターのTommy Bolin(トミー・ボーリン)のふたり。曲は全てビリー・コブハム作だが、ヤン・ハマーの影響も大きいように感じる。ちなみにトミー・ボーリンは、この2年後、リッチー・ブラックモアの後釜としてハードロックバンド、ディープ・パープルに加入している。それだけでもわかるように、このアルバムの内容も、ジャズ、ロック、プログレ、フュージョン等が混在した作品になっている。ちなみにディープ・パープルはこの『スペクトラム』収録の“Quadrant 4”のギタープレイを聞いて衝撃を受け、トミー・ボーリンをヘッドハンティングしたといわれている。
ファンクという側面から見た場合、何といってもオススメなのが、タイトル曲の“Spectrum”。他の曲が少しフュージョンやプログレ寄りなのに対し、この曲ではジャズのかっこよさが存分に出ている。ドラムソロ後のJimmy Owens(ジミー・オーウェンズ)のフリューゲルホーンを聞いただけで、後を聞かなくても、この曲のカッコよさが確信できる。
ビリー・コブハムの作品はブレイクビーツの宝庫なので、多くのアーティストにサンプリングされている。
Producer: Billy Cobham
1973年