ソウル・クラシックスの大辞典を構築中! スマホ対応なので出先でもどうぞ。
全編どこを切ってもサウンドはカーティス・メイフィールドの世界だ。しかし、同じサウンドトラックの“Super Fly”に溢れているヒリヒリするような緊張感というよりは、どちらかというと時代のやるせなさや叙情的なムードに傾いており、グラディス・ナイトの歌声が活きるアレンジになっている。
このアルバムからはA3の“On and On”が大ヒットしているが、全体としては決して派手な作品ではない。それでも一曲目の“Mr. Welfare Man”からラストの“Make Yours a Happy Home”まで、サウンドトラックだということを感じないほど渋く心地よい曲で占められている。カーティス自身もリリースしているA4の“The Making of You”は、50 Centの“I’ll Do Anything”でサンプリングされている。
カーティス・メイフィールドの奥深さとグラディス・ナイトのうまさを感じることができる佳作。
Producer: Curtis Mayfield
1974年