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A1の軽めの“What’s Going On”からいきなりやられてしまうが、このアルバムの山は2曲目の“The Ghetto”。うねるようなグルーヴが素晴らしい。キャロル・キングのカバー“You’ve Got a Friend”の客とのやりとりも感動的。B面は比較的しっとりと聴かせる曲が多いが、ラストの“Voice Inside (Everything Is Everything)”で再びメンバーの卓越した演奏で盛り上がり、このアルバムは終わる。
選曲は繊細な自作曲から、ソウル、ポップス、ロックの名曲カバーまで幅広く、黒く傾きがちな70年代初期にしては、広い愛を感じる。それがカーティス・メイフィールドの“Live!”と同じようなシンプルな編成のサウンドにより、アーティストの気持ちがクリアに伝わる。(カーティスの“Live!”もThe Bitter Endで録音された)
彼はカーティス・メイフィールドの下でキャリアを積んでおり、言って見ればカーティスは師匠のような存在だった。おそらくダニー・ハサウェイが意識して近づけたのだろうが、感覚的に両者のライヴアルバムは双子のように聞こえる。
Producer: Arif Mardin, Jerry Wexler
1972年