ソウル・クラシックスの大辞典を構築中! スマホ対応なので出先でもどうぞ。
このアルバムの注目は、エレクトリック・ピアノで参加しているWeldon Irvine(ウェルドン・アーヴィン)。リチャード・グルーヴ・ホルムズのオルガンとの対比は、まるでゴスペルのオルガンとピアノの共演を再現しているよう。ウェルドン・アーヴィン個人で考えると、彼の味が最も生きているのは、自作曲のA3 “Mr. Clean”。このアルバムで、この曲だけ緊張感を感じる。
Jerry Jemmot(ジェリー・ジェモット)のベースも、リチャード・グルーヴ・ホルムズと同じぐらいグルーヴしている。この時期はKing Curtis(キング・カーティス)のバンドメンバーとしてアレサ・フランクリンの名盤にも参加していた頃で、脂ののったブリブリ・ベースが炸裂している。A2の『ある愛の詩』のカバーのベースだけは、これまたアレサの名盤に参加しているチャック・レイニーだが、ブラック・ミュージック隆盛を支えた2大ベーシストが、『カミン・オン・ホーム』には参加しているということになる。それだけ「グルーヴ」にはこだわりがあるということだろう。
Producer: George Butler
1971年