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この“Heaven Right Here on Earth”は、Curtis Mayfield(カーティス・メイフィールド)のCurtom Records(カートム)からリリース。カートム移籍後の、この作品と前作の“The Natural Four”の頃が、Natural Four(ナチュラル・フォー)の絶頂期とされている。シカゴに移ってから、クリス・ジェームス以外の3人は総入れ替えとなっており、この作品の頃には、完全にシカゴ・マナーを身につけている。
ナチュラル・フォーは、カーティス・メイフィールドの流れを汲むようなシカゴらしい曲で、最も力を発揮する。この作品のA1タイトル曲は、大人っぽいリズムの刻み方が気持ちいい。A3の“Count On Me”も同タイプのメローなグルーヴ。A4の“Baby Come On”は、曲調といい、声質といい、まるでカーティスが歌っているようだ。この曲だけはJoseph Scott(ジョセフ・スコット)が曲とプロデュースを担当。彼はカーティスのバンドのベーシストだったため、これほどサウンドが似たのだろうか。Leroy Hutson(リロイ・ハトソン)作のラスト“While You’re Away”は、正調シカゴバラードといった雰囲気で、アルバムを締めくくるのにふさわしい曲だ。
曲によって若干バラツキはあるが、実力は申し分なく、70年代のシカゴを語るとき、忘れることのできないヴォーカルグループのひとつが、このナチュラル・フォーだ。
Producer: Leroy Hutson, Joseph Scott, Quinton Joseph, Rich Tufo
1975年