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オハイオ・プレイヤーズ並みの粘りにジャズをスパイスに使ったA1 “The Mighty Ryeders”。アース・ウインド&ファイヤーっぽくリズムを決めたA2 “Let There Be Peace”。甘くミドルでグルーヴするA3 “Lovely”。Sky High Productions(スカイ・ハイ・プロダクションズ)的なダンスチューンでデラソウルがサンプリング・ネタに使ったA4 “Evil Vibrations”。ディスコとジャズがミックスしたインスト曲 B4 “Fly Away With Me”等、とにかく新人とは思えないほど曲の幅が広い。全ての曲を書いているメンバーのRodney K. Mathews(ロドニー・K・マシューズ)という人物は相当ソングライターとして優秀なのだろう。
基本はファンクバンドだが、全体を通じて感じるジャズ風味がレア・グルーヴ感を増している。新人ながら同時代のWar(ウォー)にも似た円熟感もある。
もう少し長く活動していれば、ディスコの時代も終わり、メジャーも十分狙えたのではないか。アルバムタイトルの“Help Us Spread the Message(私たちのメッセージを広めてください)”というのは、実力がありながらもマイナーレーベルからのリリースになった彼らの本音だったのかもしれない。
Producer: Samuel Solomon Jr.
1978年