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とはいっても迎えているのがドラマーなので、サウンドの中心は当然リズム、しかも最高のグルーヴ。バーナード・パーディのドラムとメンバーのパーカッション、そして申し訳程度に入ったベースとギター(このベースとギターが意外にいい味を出している)だけのシンプルな構成。ラスト・ポエッツの場合、ヴォーカル(ラップ?)もリズム楽器の一部みたいなものなので、このアルバムは爆音でリズムに体を任せるのが正しい聞き方だろう。
単なる生ドラム+ラップではなく、本物のグルーヴを持つもの同士なので、時代を超えた普遍性を感じる。
オススメは何といってもA1 “It’s a Trip”。ラスト・ポエッツ屈指の名曲であり、レアグルーヴの定番。3年後に共演することになるThe Pop Group(ポップ・グループ)にも共通するファンクがすでにここにある。
このようにラスト・ポエッツは、ヒップホップだけではなく、英国のポスト・パンクのアーティストにも強い影響を与えた。音楽が新たな次元に入るときに、必ず必要となるのが、彼らのような毒性の強いアウトサイダーの存在だ。
Producer: Alan Douglas, Last Poets
1977年