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ソウル&ファンク大辞典

ヒップホップを経験した時代からみた、永遠に完成しないソウル&ファンクの大辞典。

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Jaimie Branch / FLY OR DIE

生き様を響す女性トランペッター

ジェイミー・ブランチ Fly Or Die,
Jaimie Branch,
2017
パンクにのめり込み、スカやニルヴァーナも愛し、トランペットを手にしたことからマイルス・デイビスを聞くようになり、オーネット・コールマンの“The Shape of Jazz to Come”でぶっ飛んだという逸話を知り、素直に納得できた。ジェイミー・ブランチの“Fly Or Die”は、まさしくそんな音なのだ。

ニューヨークで子供時代を過ごし、その後シカゴに居を移した。ミュージシャンとしては、このアルバムにも参加しているシカゴで出会った仲間たちにも大きな影響を受けている。そして彼女自身もその多様な音楽的背景で周囲のミュージシャンに影響を与えていた。音楽的には素晴らしい仲間に恵まれていたが、プライベートではドラッグに蝕まれ、環境を変えようと再びニューヨークに戻る決意をする。

アルバムタイトルの“Fly Or Die(飛ぶか死ぬか)”とは、ジェイミー・ブランチの心境そのもの。もし飛び立つことができなければ、死しか残されていない。パンクミュージシャンのようなスピードで疾走し、オーネット・コールマンのように自由な音世界に没頭する。シカゴ時代の仲間の支援を受けて、レコーディングはほぼライヴ一発録り。あとでジャマイカ人のように感性重視のミキシングが施された。全てのプロセスが彼女の生き様を表しているかのようだ。

米国では比較的レアなタイプのアーティストだが、英国でいえばシャバカ・ハッチングスと同一線上に存在するジャズを超えたジャズであり、感性と知性と技術が危ういバランスで保たれた傑作。

Producer: Scott McNiece
2017年




Fly or Die - Jaimie Branch
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