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ソウル&ファンク大辞典

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Sons of Kemet / YOUR QUEEN IS A REPTILE

強烈なメッセージとビートを併せ持つパンクのような英国ジャズ

サンズ・オブ・ケメット Your Queen Is a Reptile,
Sons of Kemet, 2018
二人のリズム隊に2本の金管楽器だけという恐ろしくシンプルで、恐ろしく疾走感のある演奏をするサンズ・オブ・ケメット。中心メンバーは、曲とサックス、クラリネットを担当するShabaka Hutchings(シャバカ・ハッチングス)。彼のコンセプトを実現するためにTheon Cross(テオン・クロス)等のメンバーは集められた。

シャバカ・ハッチングスが「ジョン・コルトレーン、アリス・コルトレーン、ファラオ・サンダースがいたレーベルの一員になることができて光栄だ」と語るように、本作“Your Queen Is a Reptile”は、ジャズの名門レーベルImpulse!への移籍第一弾。サンズ・オブ・ケメットも3人の先達に匹敵するぐらい精神性は高い。

米国の名門には所属したものの、現代英国ジャズを代表するサンズ・オブ・ケメットは、従来のジャズの概念からは大きく外れている(というよりもジャズが自由だった時代に回帰したというべきか)。彼らのサウンドはとにかく他に類をみないほどビートが強烈である。サウンド的にはカリブやアフロ等、エスニックの要素が多分に含まれている。ニューオーリンズのストリートを練り歩くブラスバンドにも近い雰囲気がある。

ジャズとしては珍しくメッセージも強烈だ。アルバム・タイトルを直訳すると「あんたの女王は下劣だ」と激しい。それと対比するように各曲のタイトルは全て“My Queen Is…(俺の女王は…)”で始まる。例えば一曲目の“My Queen Is Ada Eastman”では、103歳まで生き、一族を懸命に支えてくれた祖母のことを歌い、英国の女王とのギャップを浮き出させる。

英国の根幹に疑問に呈する問題作であると同時に、英国でなければ誕生しないような様々な要素を内在する最新型ジャズ。

Producer: Dilip Harris, Shabaka Hutchings
2018年





My Queen Is Doreen Lawrence - Sons of Kemet
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