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1曲目の“Feel Like Making Love”からジョージ・ベンソンの魅力が全開。Eugene McDaniels(ユージン・マクダニエルズ)作のこの曲は数多くのアーティストが取り上げているが、ジョージ・ベンソンのバージョンが、Roberta Flack(ロバータ・フラック)のオリジナルと並んで屈指の出来映え。ヴォーカルとユニゾンで弾く彼のギターも冴えている。続く“Inside Love (So Personal)”は、このアルバムで唯一Kashif(カシーフ)がプロデュースを担当。メイン・プロデューサーの大物Arif Mardin(アリフ・マーディン)に引けをとっていない。A3“Lady Love Me (One More Time)”では、ギターを置いてヴォーカルに専念しており、大人のソウルを聞かせてくれる。B1“In Your Eyes”は、まだディスコが華やかな頃のチークタイムの定番。
比較的派手な上記4曲がこの作品では目立つが、ジョージ・ベンソンの本領は、むしろそれ以外のメローな曲で発揮される。Chaka Khan(チャカ・カーン)がバックコーラスを務めるA4“Love Will Come Again”や、B2“Never Too Far to Fall”は、80年代らしいメローソウルの佳曲。
ミーハーすぎると敬遠する人もいそうだが、よく聞くとかなり渋い構成で、実力派のジョージ・ベンソンだけあって、内容は非常に充実している。
Producer: Arif Mardin, Kashif
1983年