ヒップホップを経験した時代からみた、永遠に完成しないソウル&ファンクの大辞典。
Hard, パンクと引き換えに彼らが取り入れたものとは? 80年代に入ると時代の主役はパンクからヒップホップへと変わっていた。音楽IQの高い英国の元パンクスたちもそこは時代に逆らわず巧みにブラック・ミュージックを取り入れ、独自のビートを生み出していた。ギャング・オブ・フォーの『ハード』は全編ダンスフロア向けの曲で占められている。これでは従来のファンから見放されても仕方がないが、これがなんとも素晴らしくクールで、時にはアフロも感じるファンクに仕上がっているのだ。
以前のギャング・オブ・フォーとは全く異なるリズムの揺れに変わり、アンディ・ギルのギターは控えめになった。しかし、ギルの硬質なギターは新しいスタイルに非常にうまくはまっており、パンクを経験したグループにしか出せない味がある。
プロデュースのアルバート・ブラザースは、マイアミのCriteria Studios(クリテリア・スタジオ)での「ファット・アルバート・ドラム・サウンド」と呼ばれる独特のドラムの録音方法が有名。ローリング・ストーンズやデレク&ザ・ドミノス等のロック系が中心だったが、アレサ・フランクリンやジミ・ヘンドリックス、ベティ・ライト等のブラック系アーティストも手がけている。
Producer: Howard Albert, Ron Albert
1983年