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それもこれも、H-D-Hは、フリーダ・ペインを使って、最初から大ヒットを狙っていたからではないだろうか。彼らと出会う前のペインはソウル歌手ではなく、H-D-Hの制作意図に合う女性歌手として抜擢されたからだ。またモータウン時代とは違い、経営者としての事情もあったのかもしれない。
シングルとして最初にリリースされたのはA5 “Unhooked Generation”。70年代を予感させるようなこの曲は最もインヴィクタスらしい曲だが、大ヒットには至らなかった。しかし、続いて出されたA1“Band of Gold”がアメリカだけでなくイギリスでもスーパーヒット、この曲で新たな新生フリーダ・ペインのスタイルは決定的になった。この曲のバックは、Funk Brothers(ファンク・ブラザーズ)のメンバーが中心に演奏。制作時、20代後半だったフリーダ・ペインは、あまりに若々しすぎるサウンド・イメージに戸惑ったらしいが、まさしくモータウンの流れを汲み、H-D-Hが最も得意としているスタイルだといえる。
個人的に大好きな曲は、まるでダイアナ・ロスが歌っているようなA2“I Left Some Dreams Back There”とA3“Deeper and Deeper”。
Producer: Holland-Dozier-Holland
1970年