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ソウル&ファンク大辞典

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Don Cherry / BROWN RICE

未来から見た原始トランスジャズ

ドンチェリー Brown Rice,
Don Cherry, 1975
ジャズ界孤高の存在Ornette Coleman(オーネット・コールマン)等との活動を通して、フリージャズの進化に大きく貢献したドン・チェリー。彼の場合、音楽キャリアそのものがフリーで、特定のジャンルにとらわれずに様々なスタイルに変化した。この『ブラウン・ライス』では、トランペットにこだわることもなく、一人の音楽家としてインドやアフリカ、ポリリズム等を取り入れ、自由な音楽世界を繰り広げている。

一発目のエレクトリック・ピアノの音だけで催眠状態に陥りそうになる、超ドープなトランスジャズのタイトル曲“Brown Rice”に始まり、Charlie Haden(チャーリー・ヘイデン)のベースとインドの楽器タンブラの絡みが気持ちいい“Malkauns”、おどろおどろしい男の声から一転、美しいトランペットソロが始まる“Chenrezig”、70年代のマイルス・デイビスに影響を受けたかのようなトランペットにロックを感じる“Degi-Degi”と、どの曲も聴きどころいっぱい。

サン・ラと同様、ドン・チェリーは時代よりも感覚が早すぎた。これからもっと評価されるべきアーティストだろう。アヴァンギャルドやフリージャズというよりも、未来から見た原始的なトランスミュージックといった感じ。ジャンルにとらわれず、心を解放すれば気持ちいい事この上ない作品でもある。

Producer: Corrado Bacchelli
1975年




Brown Rice - Don Cherry
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