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タイトル曲のオリジナルはカントリー歌手Tammy Wynette(タミー・ワイネット)1968年のヒット曲で、多くのアーティストにカバーされ、愛されている名曲。映画「ブルース・ブラザーズ」のなかでも、カントリー&ウエスタン・バーの、まるで檻のようなステージ上で、ビール瓶を投げつけながら、ふたりが投げやりにこの曲を歌うシーンがある。キャンディ・ステイトンのバージョンは、完全なマッスル・ショールズ・サウンドにアレンジされており、彼女にとってもこの曲が代表作のひとつになった。
彼女の本領が発揮されるのはしっとりと歌い込むような曲だ。A2の“How Can I Put Out the Flame (When You Keep the Fire Burning)”は、まさしくそんなタイプで、これぞサザンソウルというような名曲だ。
個人的に一番好きな曲は3曲目の“I’m Just a Prisoner (of Your Good Lovin’)”。アップテンポでも余裕で歌いこなす彼女にシンガーとしての幅広さを感じる。B3の“To Hear You Say You’re Mine”と続く“What Would Become of Me”は典型的なサザンソウル・バラードで、“How Can I..”と同じく彼女の持ち味をしっかりと楽しめる。
上り調子の若きキャンディ・ステイトン、プロデューサとして円熟期を迎えていたRick Hall(リック・ホール)、そしてフェイム史上最高といわれる職人軍団のFame Gang(フェイム・ギャング)、このアルバムにはサザンソウルの歴史が詰まっている。
Producer: Rick Hall
1971年