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ロサンゼルスの犯罪多発地域で育った彼は、10代の頃に窃盗で捕まり、やはり刑務所暮らしを経験している。その時聞いたエルヴィス・プレスリーの曲に啓示を受け、心を入れ替えたという(ことになっている…)。
出所後はギャング団から足を洗い、音楽業界に進む(どうやって?)。大ブレイクのきっかけは女性3人組ラブ・アンリミテッドの成功だ。バリー・ホワイトがプロデュース・作曲を担当した彼女らのデビュー作“From a Girl’s Point of View We Give to You… Love Unlimited(1972年)”は、100万枚を超える大ヒットとなり、その中からシングルカットされた“Walking In the Rain with the One I Love”は全米チャート14位まで上昇した。
翌年には彼女らのバックバンドとして、ソウルバンドとオーケストラを合体させたラヴ・アンリミテッド・オーケストラを結成。総勢40名からなるこのバンドは、自らの名義でレコードも制作し、ディスコ時代の到来を告げる名曲“Love’s Theme”を発表している。
バリー・ホワイトは、プロデューサー業だけではなく、ソロアーティストとしても大成功している。当初は男性ヴォーカルのプロデュースを考え、デモテープを作っていたが、その音を聞いたスタッフからソロとしてデビューするように勧められる。
彼のソロ作はなんと、デビューアルバムの“I’ve Got So Much to Give(1973年)”から、“Stone Gon’(1973年)”、“Can’t Get Enough(1974年)”、“Just Another Way to Say I Love You(1975年)”まで4作連続でR&Bチャート1位を記録している。特に3作目の“Can’t Get Enough”は名盤として知られており、その中から“Can’t Get Enough of Your Love, Babe”と“You’re the First, the Last, My Everything”の大ヒットシングルが出ている。
デビューの時は、いやいやだったというが、プロデューサとして、作曲家として、そしてソロアーティストとして大成功を収めると、いやらしいほど大スター然としたライブを行い、女性ヴォーカルのラブ・アンリミテッドと、オーケストラのラブ・アンリミテッド・オーケストラの両方を引き連れ、バリー・ホワイト一座として全米各地で一大ショーを繰り広げた。