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ソウル&ファンク大辞典

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Staple Singers / BE ALTITUDE: RESPECT YOURSELF

聖から俗まであらゆるブラックミュージックの歴史を煎じた究極の一枚

ステイプル・シンガーズ Be Altitude:
Respect Yourself,
Staple Singers, 1971
ゴスペル出身のStaple Singers(ステイプル・シンガーズ)が世俗的なソウルに転身してからの間違いなく代表作であり、復活後のStax Records(スタックス)を代表する作品でもあり、録音は当時勢いのあったマッスルショールズ、バックはもちろんMuscle Shoals Rhythm Section(マッスル・ショールズ・リズム・セクション)、そこにMemphis Horns(メンフィス・ホーンズ)のホーンセクション付きという、ブラックミュージック・ファンなら避けては通れない本作。

収録曲でもっとも有名な曲は“Respect Yourself”と“I’ll Take You There”の2曲だろうが、他にも名曲が目白押しだ。1曲目の“This World”に針を落とした瞬間から最高級のスタックスとマッスルショールズ混成軍のリズムの嵐に浸れる。

ミディアムスローのゴスペル“I’m Just Another Soldier”では、Mavis Staples(メイヴィス・ステイプルズ)のシンガーとしての懐の広さを感じることができる。ソロとしても超一流のシンガーに大成する彼女にこのテンポを歌わせれば右に出る者はいない。

19世紀に黒人霊歌が世に知られるようになるが、その頃の黒人霊歌は聖俗入り混じり、西洋文明にとっては理解を超えるものだった。そもそも黒人霊歌とは、白人が付けた名称であり、黒人奴隷にとってはただ音楽は音楽でしかなかった。こうして社会にショックを与えずに受け入れてもらうために聖なる部分だけを切り離し白人が黒人霊歌と呼ぶ事実上のゴスペルが誕生した。そしてそのとき切り捨てられた労働歌や死に関する歌はブルースへと集約されるようになる。その間を繋ぐソウルが誕生したのはそのずっと後のことだ。ザ・ステイプル・シンガーズの偉大な点は、ブラック・ミュージックの歴史を大局的にとらえて、ゴスペル、ブルース、ソウル、ロックを巧みにミックスし、かつメッセージ性は残しながらも、大衆音楽としての高い完成度を実現したことだろう。まさしくソウル史に残る名作。

Producer: Al Bell
1971年



Respect Yourself - Staple Singers
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